フリーターから正社員になるのに、避けて通れないのが就職面接。
職務経験がほとんどないフリーターにとっては、面接だけが唯一自分をアピールできる場所です。
失敗しないよう、しっかり準備して内定を勝ち取りたいですよね。
では、フリーターが就職面接を受けるとき、どのような点に気をつければいいのでしょうか。
正社員面接での定番の質問には、次のようなものがあります。
フリーターが面接でされる定番の質問
「アルバイト経験が長いけど、正社員としてやっていけますか?」
「アルバイトでどんなことを学んできましたか?」
「なぜ今まで就職せずにフリーターをしていたのですか?」
こういう質問は、いろんなマニュアルに模範解答が載っています。
例えばこんな感じです。
「私は大学卒業後も資格取得の勉強に専念していました。しかし、そのときにやっていたアルバイトの経験から、直接お客様に接する仕事がしたいと考え、御社を志望しました」
うん、いかにもお利口さんな回答ですね。
でも、いくら面接の例文を暗記していても、落ちるときは落ちてしまいます。
面接で大事なのは話す内容ではありません。もっと大事なことがあるんです。
フリーターの正社員面接では、絶対にやってはいけないことがあります。
逆に言うと、この点だけ気をつけておけば内定を取ったも同然。
フリーターから正社員になるために面接で気をつけておきたいことをお話しますね。
目次
面接前の準備
まずは面接の事前準備についてお話しておきます。
アルバイトの面接と違って、正社員の面接は「行けばなんとかなるさ~」というわけにはいきません。
「最低限やっておくべきこと」をきちんとやっているかどうかで、社会人としての自覚を見られています。
これらの準備は「やっていて当然」のことなので、こんな初歩的なところでつまづかないよう、ちゃんと準備しましょう。
服装はスーツにネクタイ
アルバイトの面接と違い、正社員の面接はスーツにネクタイがマストです。
職場によっては私服でも構わない会社もありますが、「私服かスーツかどちらがいいのかな?」と迷った場合は、スーツを着て行った方が無難です。
あえてこんなところで個性を見せる必要はありません。
自己紹介、志望動機、面接後の質問を用意しておく
正社員の面接では、ほぼ確実に聞かれることがあります。
それが「自己紹介」「志望動機」「面接後の質問」の3つです。
正社員の面接で聞かれる質問
- 自己紹介
- 志望動機
- 面接後の質問
これらはどこの会社でも聞かれることなので、事前に回答を用意しておきましょう。
特に「面接後の質問」は重要です。
いわゆる「逆質問」と呼ばれるものです。
面接後に「何か質問はありますか?」と聞かれるのですが、ここで「特にありません」と答えてはやる気を疑われます。
「御社でキャリアアップするために、どのような点を心がけておけばいいでしょうか?」といった前向きな質問を用意しておきましょう。
会社のHPを見ておく
面接前には「企業研究」が大事です。最低限、会社のHPには目を通しておきましょう。
HPを見ておけば、志望動機や面接後の逆質問で「的確な回答」ができるようになります。
会社のことをよく知らないまま面接に挑むと、どこかでボロが出てしまうものですよ。
スキルや経験のアピールはあまり意味がない
さて、ここから話す内容が本題です。
アルバイトが就職するときの面接において、最も大事なポイントを解説していきます。
それは、経験やスキルの熱心なアピールはあまり意味がないということです。
面接のマニュアル本では「アルバイト経験も積極的にアピールすべき」と書いてありますが、熱心にアピールしすぎてもあまり意味はありません。
フリーターなら経験やスキルがないのは当然です。
そのことは面接官も分かっているので、経験やスキルをアピールしてもあまり心に響かないんですよ。
僕も前の会社で面接担当をしたことがあるんですが、正直なところ面接官はフリーターに対してこんな気持ちがあります。
「ふーん。でも、バイトでしょ?」
「ひどい!」と思われるかもしれませんが、本音です。
だって、会社が欲しいのはあなたの経験やスキルじゃないですもん。
経験やスキルっていっても、所詮はバイト業務なんだし。
むしろ、バイト経験しかないのに「自分はこんなにすごいんですよ」アピールをしてると、「うわっ、面倒くさいやつだ」と敬遠されることだってあります。
面接官が知りたいのは、過去の経験ではありません。あなたが未来にどうなっていくかです。
あなたが語る経験やスキルの「内容」には、あまり意味はありません。
経験やスキルを語るときに出てくる、あなたの「人柄」や「やる気」の方を面接官は注視しています。
そういう意味では、「何を話すか」よりも「どう話すか」の方が大事なんです。
面接官が見てるのは「一緒にやっていけるかどうか」
面接官が見ているのは、あなたと一緒にやっていけるかどうかです。
どんなにすごい経歴の人でも、「一緒にやっていけそうにないなぁ」と思われたら不採用になってしまいます。
面接官だって人間ですからね。気に入らない相手と毎日一緒にいたくはないですから。
だから、見られているのは話す内容ではなく、もっとあいまいな部分なんです。
面接官が見ていること
- コミュニケーションがスムーズにとれる人か
- 素直に指示を聞いてくれそうか
- やる気がありそうか
- つじつまの合う話をしているか(嘘をついたりしないか)
- ネガティブな発言や反抗ばかりしそうでないか
特に直属の上司が面接をしている場合は、その上司があなたを気に入るかどうかで合否が左右されます。
「気に入るかどうかなんて、そんなあいまいな基準で評価されたくない!」と思ったって、そうなんだからしかたないです。
実際、面接官は面接後にこんな会話をしていますからね(僕もしていました)。
「経験はあるんだけど、なんか上から目線なんだよなぁ」
「知識はあるみたいだけど、なんとなくすぐ辞めそうな気がする」
こんな感じで不合格を出しています。
「なんか~」「なんとなく~」といった、とてもあいまいな基準で判断しちゃうんですよね。
結局、その人が発する雰囲気とか空気感で、ある程度合否は決まっちゃうわけです。
フリーターは「経験」や「スキル」を武器にできません。
だから、なおさら「人格」や「やる気」で判断されます。
であるならば、話す内容よりも、話し方や話すときの雰囲気に気を配った方がいいのです。
面接に受かるためにした、たった1つのことでも書いたように、ひたすらニコニコしておくことだって効果的ですよ。
「そんなこと言われたって、私はもともと良い印象を持たれない方だし……」と卑屈になる人もいるでしょう。
でも、良い印象は訓練すれば誰でも身に着けることができます。
フリーターならフリーター専門の就職サービスを使って、面接のコツをマスターしておくのがいいでしょう。
フリーターが面接テクニックを身に着ける方法
フリーターが面接テクニックを身に着けるなら、フリーター向けの就職支援サービスを利用するのが手っ取り早いです。
いわゆる「転職エージェント」ですが、最近はこういうフリーター向けの就職支援サービスもたくさんあるんです。
利用は全て無料。企業からのバックマージンで成り立っているサービスなので、利用者に一切料金はかかりません。
フリーター向けの就職支援サービスを利用すると、無料で面接対策や就職講座が受けられ、専任のアドバイザーが就職相談に乗ってくれます。
社会人経験の少ないフリーターにはとてもありがたいでしょう。
しかも、「未経験者OK」の優良企業まで紹介してもらえます。
フリーターから正社員を目指すなら利用価値があるので、ぜひ活用してみましょう
有名なフリーター向けの就職支援サービスを4つ紹介しておきますね。
就職カレッジ
就職カレッジはフリーターや既卒・第二新卒専門の就職支援サービスです。
正社員経験のない人に向けた無料就活講座を行っており、面接や応募書類の書き方を実践的に学ぶことができます。
しかも就職カレッジでは、フリーターや既卒者歓迎の優良企業を20社、書類選考なしで紹介してくれます。
対象が35歳までなので、30代の高齢フリーターでも利用できるのがいいところ。
応募から入社までのすべてをサポートしてくれるので、フリーターから正社員を目指す人はまず登録するのがいいでしょう。
ハタラクティブ
ハタラクティブは20代に特化した既卒・第二新卒専門の人材紹介サービスです。
もちろん利用は無料。フリーターや、これまで社会人経験のない人でも利用できます。
ハタラクティブに登録すると、専任のアドバイザーが担当についてくれます。
カウンセリングや就職相談で面接のコツを教えてもらえるので、初めての就職活動でも面接の受け答えがしっかりできるようになります。
しかも、ハタラクティブが取り扱っている求人は「未経験OK」のものが多数。
人柄・性格重視で採用している会社が多いので、フリーターでも不利にはなりません。
なので、ハタラクティブ利用者の書類審査通過率は91.4%、就職成功率は80.4%という実績があります。
あまり就職活動に慣れていない人なら、ハタラクティブのサポートはきっと助けになるでしょう。
DYM就職
DYM就職は高い就職率がウリのフリーター・ニート向け就職支援サービスです。
フリーターが正社員になるために、専任のアドバイザーが入社までをサポートをしてくれます。
書類作成から面接まで手厚い指導をしてくれるから、就職活動をしたことのないフリーターでも内定が得られるんです。
「面接で話すことがない」という人でも、上手にアピールができるようになるでしょう。
大企業や上場企業の求人もあり、スキルもない人でも優良企業への道が開けます。
フリーターだからといって不利にはならない
最近は人手不足の企業が多く、「フリーターや既卒者を有効活用しよう」という動きが活発になっています。
「スキルがなくてもやる気のある人材が欲しい」という企業が多いんですね。
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だから以前ほど「フリーターが不利」な時代ではありません。
面接で「人柄」や「やる気」をアピールできれば、優良企業への就職だってできます。
そのためには企業や面接官が望んでいることを考え、先回りして面接で表現することが大事です。
フリーターや無職が登録できる就職支援サービスは↓こちらの記事でまとめてあるので、参考にしてください。
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