ガス代って高いですよね。
2022年、資源価格の高騰やロシアのウクライナ侵攻もあり、ガス料金は一気に跳ね上がりました。
「少しでも安いところに乗り換えたい!」と、ガス会社の見直しを検討してる人も多いのではないでしょうか。
ガス自由化により、今ではガス会社を自分で自由に選ぶことができます。
電気はいろんな新電力が安価なプランを出してますが、実はガスも簡単に安い会社へ乗り換えられるんです。
電気ほど乗り換え先は多くありませんが、乗り換えるだけで年間数千円のガス代節約になりますよ。
とはいえ、「どこのガス会社がいいのか分からない」「乗り換えても大丈夫なのか不安」という人もいるでしょう。
そこで、ガス代を安くできるおすすめのガス会社を紹介します。
大手ガス会社よりも安くなるプランを厳選してそろえました。
乗り換え方法や乗り換え時の注意点も解説するので、ガス会社の見直しを考えてる人は参考にしてください。
↓今回の内容は動画でも解説しています。
目次
ガス会社を乗り換えるとどうなる?
2016年から電力が自由化されましたが、2017年には同様にガスも自由化されました。
これまでは東京ガスや大阪ガスといった大手ガス会社しか選べなかったのが、好きな会社を自由に選べるようなったんです。
おかげで大手よりも安い料金でガスを使えるようになりました。
ちなみにガスには都市ガスとプロパンガス(LPガス)があって、自由化されたのは都市ガスだけです。
プロパンガス(LPガス)はもともと自由な価格で販売できたので、自由化の対象外です。
ポイント
- 都市ガス ⇒ 自由化
- プロパンガス(LPガス)⇒ もともと自由化されていた
とはいえ、安くなるといっても「大手以外に任せて大丈夫なのか?」「安全性が心配」という人もいるでしょう。
でも心配はいりません。
ガス会社を変えたからといって、ガスの供給に不具合が出ることはありません。
自由化されたのは「販売」の部分だけで、ガスの「製造」や「供給」はこれまで通り大手ガス会社が担うからです。
つまり販売窓口が変わるだけで、使えるガスはこれまでと何も変わらないんですね。
なのでガス会社を変更すると、単純にガス代が下がるだけです。ガスが止まるようなデメリットはありません。
ただし2022年以降、電力価格が高騰して新電力が次々とサービス停止になったのと同じようなことが起こる可能性はあります。
今後も資源価格が高騰して、ガス会社の経営が立ちいかなくなることはあるでしょう。
ただその場合も、再びガス会社を乗り換えればいいだけです。
その手間さえ惜しまなければ、ガス代を節約できるメリットは大きいので、前向きに検討した方がいいと思います。
ガス会社を乗り換えるときの注意点
ガス会社が自由に選べるといっても、誰もが自由に好きな会社を選べるわけではありません。
ガス会社の乗り換えにはいくつかの制約もありますので、ガス会社乗り換え時の注意点をお話します。
自由化で得するのは都市ガスのみ
ガスの種類には都市ガスとプロパンガス(LPガス)があります。
先ほどお話したように、プロパンガス(LPガス)はもともと自由料金制のため、自由化以前から好きな会社を選べます。
なので自由化の恩恵を受けられるのは都市ガスのみとなります。
都市ガスかプロパンガス(LPガス)かは「ガスボンベが設置されているか」「ガス機器のシール」などで確認できます。
家が都市ガスの人は乗り換えを検討してください。
ちなみにプロパンガス(LPガス)も乗り換えれば安くなるケースがあります。
エネピのような比較サイトで安い業者を見つけて乗り換えるといいでしょう。
乗り換えできない地域もある
電力自由化にはたくさんの新電力が参入してるのですが、ガス自由化にはそれほど多くの企業は参入していません。
そのため、ガスの乗り換えができる地域は限られています。
2022年現在、ガスの乗り換えができるエリアは関東・関西・中部・北海道・福岡のみです。
東北や中国・四国・福岡以外の九州・沖縄には乗り換えできるガス会社がありません。
また、乗り換えができるエリアでも、北海道には4社、九州は福岡に2社しか乗り換えられるガス会社はありません。
基本的には東京ガス・大阪ガス・東邦ガスの利用者のみが乗り換えられると考えておくといいでしょう。
先に電気料金の見直しをする
光熱費の見直しは、ガス代より電気代を先にした方がいいです。
というのも、ガスより電気の方が自由化に参入してる企業が多く、選択肢が豊富だからです。
電気代を自分にピッタリのプランにすれば、節約効果も高くなります。
そして新電力には電気とガスのセット割引がある会社もあるので、ガスはそれを選ぶのがベストチョイスです。
なのでまずは電力会社を乗り換えて、ガスのセット割引があれば一緒に乗り換え、なければガスだけ別で乗り換えるのがいいでしょう。
光熱費を見直す手順
- 電力会社を乗り換える
- ガスのセット割引があれば一緒に乗り換える
- セット割引がないなら、ガスは別で乗り換える
ただし新電力は2022年以降、新規申し込みの停止が相次いでますので、変えたい電力会社がないならガスだけ先に変えてしまうのもアリだと思います。
関連記事電力会社を乗り換えて電気代を安くする!失敗しない新電力の選び方
ガス料金の比較方法
ガスの乗り換えで得するには、「どのガス会社なら安くなるか」を調べましょう。
そのためには、ガス料金を比較する方法を知っておきましょう。
ガス料金は「基本料金」と「従量料金」の総額で計算されます。
このうち従量料金は月の使用量に応じて単価が変わります。
たとえば「0m³~20m³」は単価160円/m³、「20m³超~50m³」は単価150円/m³という具合です。
ガス料金の計算方法
ガス料金 = 基本料金 + 従量料金(当月の単価 × ガス使用量)
さらに従量料金の単価には、その月の原料費調整額が加算・減産されます。
原料費調整額とは、ガスの原料費の変動を反映させるための単価です。
この原料費調整額が毎月変動するため、従量料金の単価は毎月変わるんです。
ガスの検針票を見れば、月ごとに単価が変わってるのが分かるはずです。
ガスの使用量が変わらないのにガス代が上がってるのは、この原料費調整額が上がってるからなんですね。
なのでガス料金を比較するなら、「基本料金」を比較した上で、同一月の「従量単価」を比較することが大事です。
違う月の単価を比較しても意味がないので、注意してくださいね。
手順としては、まず旧ガス会社(大手ガス会社)の基本料金と従量単価を調べ、新ガス会社で同じ月の基本料金と従量単価を調べましょう。
ガス料金見直しの手順
- 旧ガス会社 ⇒ 基本料金と従量単価を調べる
- 新ガス会社 ⇒ 同じ月の基本料金と従量単価を調べる
- 両社を比較する
旧ガス会社(大手ガス会社)の料金は↓こちらで見れますので、参考にしてください。
乗り換えにおすすめのガス会社
ガス会社は数が多くないので、比較にそれほど時間はかかりません。
優良なガス会社は数社に限られています。
ここでは、大手ガス会社よりも安くなるおすすめのガス会社を紹介しますね。
レモンガス
対象エリア | 東京都・神奈川県・埼玉県 |
レモンガスは、東京都・神奈川県・埼玉県在住の東京ガス利用者が乗り換えられるガス会社です。
レモンガスの「わくわくプラン」は、ガスの使用量にかかわらず東京電力より安く設定されています。
東京ガスの一般契約に比べ、従量料金が一律5%安くなるのでかなりお得。
電気とセットで申し込むと、さらに年間3,960円の割引も受けられます。
大きくガス代が節約できますので、対象エリアならまず第一候補に入れるといいでしょう。
エルピオ都市ガス
対象エリア | 東京ガスの供給エリアのうち「東京地区等」と規定しているエリア、東邦ガスの供給エリア |
エルピオ都市ガスは、関東と中部の指定エリアで乗り換えられるガス会社です。
エルピオといえば燃料費高騰により「エルピオでんき」の方はサービスが停止したのですが、ガスの方は継続しています。
電気でも安さがウリだっただけあって、ガスも割引率が非常に高いです。
特に中部エリア(愛知・岐阜・三重)での割引率が高く、使用量にかかわらず東邦ガスと比べて最大5.9%も安く設定されています。
とにかくガス代を安くしたい人にはおすすめの会社です。
関電ガス
対象エリア | 大阪ガスの供給エリア、大津市企業局の都市ガス供給エリア |
関電ガスは大手電力会社の関西電力が運営するガスプランです。
ガス単独で加入する「なっトクプラン」と、電気+ガスのセットで加入する「なっトクパック」があります。
「なっトクパック」の電気料金は他の新電力と比べて高めですが、ガス料金は関西では最安値水準です。
なので電気は新電力にして、ガスだけ関電ガスにするのがお得な入り方です。
大阪ガスエリアの人なら、まずはこちらを検討してみるのがいいでしょう。
ガス会社の切り替え方
ガス会社の切り替え方は簡単です。
乗り換えるガス会社が決まったら、WEBから申し込みをするだけです。
申し込みの際には、現在の契約内容が分かるように検針票(ガスご使用量のお知らせ)を用意しておきましょう。
申し込んだら、あとはすべてガス会社がやってくれます。
前のガス会社の解約手続きも必要ありません。
ガス会社によりますが、申し込みから3~6週間ほどでガスの供給が開始されます。
賃貸住宅も特別な契約がない限りは、自由にガス会社を乗り換えられます。
難しいことは何もないので、気軽に乗り換えるといいでしょう。もし失敗しても再び乗り換えれば済むことですし。
ガス代の見直しと節約方法は↓こちらの記事でも詳しく解説されています。合わせてご確認ください。
たったこれだけの手続きで、ガス代が数千円安くなる可能性がありますからね。
早めに乗り換えて、しっかり節約していきましょうね!