失業中に仕事が決まったらうれしいですよね。
でも失業保険の受給中だったら、「もう失業保険はもらえなくなるの?」と心配する人もいるんじゃないでしょうか?
中には「失業保険をもらうために内定日をずらしてもらおう」と考える人がいるかもしれません。
内定が出たときの疑問点
「失業保険はいつまでもらえるの?」
「次の認定日はハローワークに行く必要があるの?」
「内定が出てからも求職活動をしないといけないの?」
そんなふうに悩んでる人、安心してください。
内定が出ただけでは失業保険は停止になりませんし、就職日の前日まで失業保険はもらえます。
ここでは、就職が決まったときにハローワークで行う手続きを、順を追って解説します。
失業保険がいつまでもらえるのかもお話するので、就職が決まりそうな人は参考にしてください。
失業保険受給中に仕事が決まったときの手続き
失業保険受給中に仕事が決まったからといって、すぐに失業保険がもらえなくなるわけではありません。
内定日から就職日までの失業保険の流れについて説明しますね。
内定が決まったら
内定が決まったら、まずはハローワークに連絡を入れます。これは電話でかまいません。
この報告をしたからといって失業保険が止まるわけではないので、内定が決まったらすぐに連絡を入れましょう。
すると、失業認定日が就職日の前日に再設定されます。
認定日が変更になり、就職日の前日まで失業保険が出るようになるのです。
このとき、就職日が次回認定日の前にあるか後にあるかで対応が異なります。
ポイント
①就職日が次回認定日の前にある ⇒ 就職日の前日までの失業保険をもらう
②就職日が次回認定日の後にある ⇒ 求職活動を続けて失業保険をもらい続ける
②の「就職日が次回認定日の後にある」場合、次回の失業認定を受けるなら求職活動実績を作らないといけません。
とはいえ内定が決まったのに求職活動をしないといけないのは、ちょっと変ですよね。
そんなときは、失業認定申告書の「応募の結果」の欄に「○月○日内定」と書きましょう。
さらに「今、公共職業安定所又は地方運輸局から自分に適した仕事が紹介されれば、すぐに応じられますか」の欄で「応じられる」に○をします。
体裁上は「就職が決まってるけど、もっといい求人を探している」という状態にするわけですね。
こうすることで、認定に必要な求職活動実績が免除されます。
ただし求職活動実績の扱いはハローワークによってルールが異なることがあるので、詳しくは最寄りのハローワークにお尋ねください。
もちろん内定が出た会社に入社するか迷っているときや、第一志望の会社がほかにあるときは、就職活動を続行することができます。
そのときは求職活動実績を作り、通常通り認定日に失業認定を受けましょう。
関連記事失業認定日って何するの?ハローワークの初回認定日の流れと注意点
採用証明書の記入
ハローワークへ報告したら、次は就職先の企業に採用証明書を記入してもらいます。
企業へは郵送で送ってもいいでしょう。
採用証明書は求職申込みのときにもらった「受給資格者のしおり」に添付されています。
書式は自治体によって異なります。なくした場合は管轄のハローワークのページからダウンロードしてください。
企業に記入してもらったら、本人記入欄を記入しておきます。
支給番号は雇用保険受給資格者証から転記しましょう。
就職日の前日
就職日の前日になったらハローワークへ行き、その日までの失業認定を受けます。
就職日が月曜日の場合は前日が日曜日でお休みなので、金曜日にハローワークへ出向いて認定を受けましょう。
その際、土日の分は後ほど認定を受ける形になります(郵送で手続きする場合もあります)。
ハローワークでは失業認定申告書と一緒に、企業に記入してもらった採用証明書を提出します。
このときは就職することが確定しているので、失業認定申告書の「今、公共職業安定所又は地方運輸局から自分に適した仕事が紹介されれば、すぐに応じられますか」の欄は「応じられない」に○をしましょう。
「すぐに応じられない理由」は(ウ)の「就職したため又は就職予定があるため」になります。
認定が下りれば後日、失業保険が振り込まれるので、これで失業生活は終了となります。
事前に内定が決まっていたらもらえない
失業保険は「失業の状態」、つまり「積極的に仕事を探しているにもかかわらず就職できない状態」のときにもらえます。
なので受給手続きの前に内定が決まっていたら、失業保険はもらえません。
受給前に次の就職が決まっている人(雇用予約・内定を含む)は失業保険の受給対象外です。
内定していることを隠して受給すると不正受給になるので注意しましょう。
失業保険はもらいきらないと損?
失業保険受給者の中には、「最後まで失業保険をもらいきらないと損だ」と考えてる人がいるかもしれません。
しかし失業保険が残ったときは、条件次第で再就職手当として受け取れます。
対象になれば残りの失業保険の60~70%が手当として受け取れるので、決して損ではありません。
再就職手当の金額
- 失業保険の日数を3分の2以上残して就職した場合は、残りの失業保険の70%
- 失業保険の日数を3分の1以上残して就職した場合は、残りの失業保険の60%
むしろ就職先から給料をもらいながら手当を受け取るので、トータル金額では失業保険をもらいきるより得になります。
対象者は最後の失業認定日にハローワークから案内されると思うので、忘れず申請しておきましょう。
関連記事再就職手当の金額・条件・申請方法まとめ 失業保険とどっちが得?
就職が決まった後の手続きについては、ハローワークでも教えてくれますので、詳しくは最寄りのハローワークにも尋ねてみてください。