会社を辞めて無職になると、再び就職するのが億劫になりますよね。
「もうこのまま働きたくない!」と働かない生活を夢見る人も多いのではないでしょうか。
働かなくても収入が入ってきて、趣味や旅行を自由に楽しむ・・・
まるで夢物語のような生活ですが、そんな「働かない暮らし」を手に入れた人は、実は結構たくさんいます。
働かずに配当収入で暮らすFIREという生き方が欧米を中心に広がっていて、日本でもブームになってるんです。
実は僕も昔、FIREを目指したことがありました。
会社が嫌で嫌で仕方がなかった僕は、働かずに投資だけで生きていきたいと常々思ってました。
ただ、独立して自分でビジネスをするようになってからは、「サラリーマンのままではFIREは無理だな」というのが分かります。
FIREというと「投資」でセミリタイアするイメージがありますが、本当にFIREを目指すなら独立・起業が不可欠です。
そこで、無職からFIREを目指すには何をすればいいか、FIREへの近道は何なのかをお話します。
「もう会社に戻りたくない」「このまま早期リタイア・アーリーリタイアしたい」という人は、参考にしてください。
FIREとは
まず、FIREとは何かを説明しておきます。缶コーヒーでも大仁田厚の掛け声でもないですよ。
FIREとは「Financial Independence Retire Early」の略で、経済的自立と早期退職を目指す生き方のことです。
↓こちらの本がベストセラーになったことで、世に知られました。
FIREで目指すのは、不労所得が生活費を上回る暮らし。
株の配当収入が主ですが、配当が生活費を上回って、もう働かなくてもいい状態を作り出すのが目標です。
FIREの目標地点
不労所得(主に配当収入)>生活費
配当収入で暮らすには、配当を生み出す資産(種銭)が必要です。
低リスクの商品でも年利4%ぐらいの運用は可能なので、4%を基準に必要な資産額を算出します。
必要な資産は「望む生活水準」によって異なります。
年収400万円で暮らすには1億円の資産が必要ですが、年収200万円なら5000万円の資産でFIREするのも可能です。
FIREに必要な資産額
- 1億円×4%=400万円
- 5000万円×4%=200万円
あとは年収の範囲で生活すれば、資産(種銭)を減らすことなく暮らせます。
もし年収200万円で完全にFIREするのが不安なら、少しだけ働いて200万円の収入を得て合計400万円の年収にする方法もあります。
このようにゆるく働いてFIREに近い状態を生み出すことを「サイドFIRE」と言います。
完全に引退する「早期リタイア」や「セミリタイア」と違い、FIREでは引退後に働くか働かないかも自由なんですね。
FIREのためには、投資をしまくって資産を作ります。
まずはガンガン稼いでめちゃくちゃ節約し、お金を貯めていきます。それをどんどん投資に回して増やしていきます。
そして目標額が貯まったらFIRE達成。あとは4%の利回りで運用して、配当収入で生活します。
このサイクルをものすごい速さで回せば、30代・40代でFIREするのも夢ではありません。
給料と投資だけでFIREは無理な理由
ここまで聞くとFIREってめちゃくちゃ魅力的ですよね。
「よし、俺も給料を全部投資に回してFIREを目指すぞ!」と考える人もいるでしょう。
でも、紹介しておきながら申し訳ないですが、給料と投資だけでFIREを達成するのはほぼ不可能です。
実は僕も昔、FIREしようと考えてたことがあるんですよ。
その頃はFIREなんて言葉はなかったのですが、米国債の利回りが3%ほどあったので「1億円あれば金利で暮らせるはず」と思い、本気で1億円貯めてやろうと考えてました。
そのためには毎日会社に作ったお茶を持参したり、昼食を290円の激安弁当で済ませたりして、給料の大部分を貯金に回しました。
でも安月給だと、どんなに頑張っても月10万貯めるのが限界なんですよね。
僕の年収は300万円ほどだったので、節約しまくっても年100万ほどしか貯まらないのです。
年100万円のペースだと、1億貯めるには100年が必要。
それでは先に人生が終わってしまいます・・・
じゃあ「株で資産を作ろう!」と、僕は株式投資を始めました。
株式投資で確実に増えるのは「インデックス投資の積み立て」と言われています。
インデックス投資の積み立てなら、年利5%ほどで資産を増やしていくのは可能です。
でも月5万や10万を積み立てたところで、FIREの目標額には届かないんですよ。
これは年利5%の積み立てを計算した表ですが、月5万では30年経っても5000万円にすら届きません。
積み立て額 | 10年 | 20年 | 30年 |
---|---|---|---|
月5万 | 776万 | 2055万 | 4161万 |
月10万 | 1552万 | 4110万 | 8322万 |
月15万 | 2329万 | 6166万 | 1.24億 |
月20万 | 3105万 | 8220万 | 1.66億 |
月10万なら30年後には8000万円を超えますが、30年だと人生自体をリタイアしてる人も多いでしょう。
もっと早く元気なうちにリタイアするには、月15万や20万の積み立てをしないといけないわけです。
それでは生活費がなくなるから、たいていの人はここで壁にぶつかるでしょう。
そうすると多くの人は「もっと短期で儲けよう」と考えて、仮想通貨やFXといった「リスクの高い商品」に手を出すことになります。
手っ取り早く資産を増やしたくなるんです。
関連記事仮想通貨・ビットコイン投資の始め方【億り人になれる?】
僕も「資産を10倍にしてやろう」とか考えて、個別株を中心に運用していました。
でもリスクの高い商品だと、素人は値動きに翻弄されてしまうんですよね。。
高値でつかんで底値で手放したり、損切りできずに抱え込んだり。
僕もリーマンショックのときは、新車を買えるほどの損を出す結果になりました(泣)。
関連記事無職は投資だけで生活できるのか?無職が株やNISAを安全に始めるには
FIREには副業・起業が欠かせない理由
結局のところ、年収が低いとどうやってもFIREには届かないのです。
そもそもFIRE自体が年収1000万円クラスをモデルにした考え方です。
年収が300万や400万でいくら節約や積み立てを頑張っても、FIREにはたどり着けません。
しかし、月5~10万の副収入があると話は違ってきます。
給料と合わせて月5~10万の副収入を投資に回せば、月15~20万の積み立てができて、10~15年でのFIREが可能になります。
さきほどの表で見ると、月20万なら15年ほどでサイドFIREは達成できそうですよね。
それに「給与収入」と副業で得る「事業収入」では伸び方が全然違います。
給与収入は毎月一定しか入りませんが、事業収入は努力次第で青天井です。
サラリーマンの給料の2倍・3倍は余裕で可能ですし、僕もアフィリエイトなどでそれぐらいは稼げています。
多くの人はこの「事業収入を得る」というのを経由せずに、給与収入だけでFIREを目指そうとします。
しかし給与収入だけを投資してもさほど増えないため、リスクの高い投資に手を出すハメになり、結果的に損をして退場していくんです。
FIREのためには給与収入を投資するのではなく、給与収入に事業収入を足して投資するという考え方が必須です。
だからサラリーマンは副業をすることが不可欠。無職なら独立・起業を目指すことが絶対条件です。
FIREまでの道のり
- 給与収入×投資 ⇒ ×達成不可能
- (給与収入+事業収入)×投資 ⇒ ○達成可能
それに、独立して自分でビジネスをするのにはメリットがあります。
自分でビジネスをすると、FIREに近い状態になるんですよ。
たとえば僕のように専業でアフィリエイトをやってると、自分で休みを決めたり自由なスケジュールで仕事ができます。
嫌な上司と関わることもないから、人間関係のストレスもありません。
アフィリエイトでは働かなくてもある程度収入が入ってくるので、配当収入と同じような感覚もあります。
つまり、独立・起業した後の暮らしはFIREにとても近いんです。
独立はFIREに近い
- 自分でスケジュール・休みを決めれる
- 嫌な人と関わらないで済む
- 自分のやりたい仕事だけをできる
- 働いてなくてもある程度収入が入ってくる
このような状態だと、そもそもFIREする理由はなくなります。
僕も今ではあまりFIREを目指していません。
FIREを目指してビジネスを始めたら、その過程でFIREの生活が得られたわけですから。
だから副業・起業をした方がFIREに近づけるんです。
無職なら独立・起業をして自分でビジネスを始めるのが最もおすすめです。
その方が再就職して給与収入だけを得るよりも近道ですよ。
それにFIREを達成した人の声を聞くと、完全に働かなくていい状態だと人は働きたくなるものらしいです。
確かにお金に不自由しなくても、何もすることがない毎日はつまらないですもんね。
だから独立・起業でFIREするというのは人間として健全なのかもしれません。
事業だけでFIREと同等の生活をしてもいいし、事業収入を投資に回して本格的にFIREを目指すのもいいでしょう。
どちらにせよ給与収入だけでは無理なので、独立・起業にかじを切るのが大事です。
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