失業マニュアル

平成29年廃止の個別延長給付、新設された地域延長給付を解説

更新日:

個別延長給付と地域延長給付

就職活動していてもなかなか就職先が決まらず、「ヤバい!もうすぐ失業保険が切れる」と焦っている人もいるのではないでしょうか。

失業保険の受給終了日が迫ってくると焦りますよね。

受給終了までに就職が決まらないときには、条件次第で失業保険を延長できる個別延長給付地域延長給付という制度があります。

病気・けが・妊娠など以外で失業保険を延長したい人は、個別延長給付と地域延長給付のどちらかを使う形になります。

 

ただ、個別延長給付は平成29年4月の改正で対象者がグンと狭まりました。

現在実施されている個別延長給付と地域延長給付の内容・対象者を分かりやすく解説していきますね。

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平成29年4月に改正された点

就職先が決まらないまま失業保険が切れるとき、受給期間を延長できるのが個別延長給付です。

最後の失業認定日にハローワークへ申請すれば、対象者は受給期間を延ばすことができました。

かつては解雇や倒産で離職した人(特定受給資格者)や、有期契約の雇止めで失業した人(一定の特定理由離職者)は、条件に当てはまれば失業保険を60日間延ばすことができました。

しかし、旧来の個別延長給付は平成29年(2017年)3月までの暫定措置だったので廃止されました。

 

暫定措置だった個別延長給付は廃止されたのですが、平成29年(2017年)4月からは恒久的に個別延長給付が実施されることになりました。

ただし、新しい個別延長給付は対象者が大幅に狭まっています。

 

そして旧来の個別延長給付は地域延長給付に名称変更され、平成34年(2022年)までの暫定措置となりました。

この地域延長給付もまた従来のものより大幅に対象者が狭まっています。

ちょっとややこしいですが、改正の流れを図で書くとこんな感じになります。

個別延長給付改正の流れ

この改正は改悪ではありません。

以前より対象者は狭まりましたが、全体の給付日数自体が引き上げられているので、実質的にはプラマイゼロの人が多いからです。

それぞれの対象者がどのように変わったのか、現在の個別延長給付と地域延長給付の内容を見ていきましょう。

 

個別延長給付の内容・対象者

現在の個別延長給付は、以下の条件を満たしている人が対象になります。

個別延長給付の対象者

解雇や倒産で離職した人(特定受給資格者)や、有期契約の雇止めで失業した人(一定の特定理由離職者)で、再就職のために職業指導を行うことが適切と認められた人

さらに、次の1~3のいずれかに合致していないといけません。

  1. 「難治性疾患」「発達障害者支援法第2条に規定する発達障害者」「障害者雇用促進法第2条第1号に規定する障害者」いずれかに該当する方
  2. 激甚災害の被害を受けたため離職を余儀なくされた方、または激甚災害法の指定地域に居住している方
  3. 激甚災害その他災害救助法の適用となる災害で離職を余儀なくされた方

これを見ると、ほとんどの人は対象にならないのが分かりますよね。

延長される給付日数は、1と3の対象者は60日(所定給付日数が270日または330日ある方は30日)、2の対象者は120日(所定給付日数が270日または330日ある方は90日)です。

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地域延長給付の内容・対象者

新設された地域延長給付は平成34年(2022年)までの暫定措置です。

地域延長給付の対象者はこちらです。

地域延長給付の対象者

解雇や倒産で離職した人(特定受給資格者)や、有期契約の雇止めで失業した人(一定の特定理由離職者)で、再就職のために職業指導を行うことが適切と認められた人

さらに、以下の条件に合致している必要があります。

厚生労働大臣が「雇用機会が不足する地域」と指定する地域に居住する方

「雇用機会が不足する地域」がどこなのかは、ハローワークで確認できます。

2019年3月現在、地域延長給付の対象地域となっているのは、北海道の紋別と青森県の五所川原のハローワークが管轄する地域のみとなっています。

地域延長給付の対象地域(2019年3月現在)

  • 紋別(北海道)
  • 五所川原(青森県)

上記のハローワークが管轄する地域(対象地域は時期によって変更になります)

地域延長給付で延長される給付日数は60日(所定給付日数が270日または330日ある方は30日)です。

 

条件として必要な「積極的な求職活動」とは?

個別延長給付も地域延長給付も、対象者はハローワークに「指導基準に照らして職業指導を行うのが適当である」と認めてもらうことが必要です。

そのためには、受給資格決定日から支給終了の認定日前日までに、積極的な求職活動をしておかないといけません。

具体的には、企業へ応募した実績を作る必要があります。

どれだけの応募回数がいるかは、失業保険の所定給付日数によって変わります。

所定給付日数 応募回数
90日 3回
120日 4回
150日 5回
180日 6回
210日 7回
240日 8回
270日 9回
330日 11回

この回数は、ハローワーク以外の転職サイトからの応募もカウントに入れられます。

書類審査で不採用となった場合も応募回数にできるので安心してください。

 

個別延長給付の対象者は、最後の失業認定日に案内を受けます。

自分が対象かどうかを事前に知りたいときは、最寄りのハローワークに問い合わせてみましょう。

 

さらに延ばせる?広域延長給付と全国延長給付

過去に実施された例は少ないですが、広域延長給付全国延長給付が適用されれば、さらに失業保険を延ばせることがあります。

広域延長給付とは、失業者の増加が認められた地域で、広域職業紹介活動という管轄外での求職活動が必要となる受給資格者が上限90日間受給期間を延長できる制度です。

過去には東日本大震災のときに岩手県・宮城県・福島県で実施されました。

 

全国延長給付とは、厚生労働大臣が全国規模で失業が増加していると認めた場合に、全受給資格者に一律に受給期間が最長90日間延長される措置です。

こちらは今までに実施された例はありません。

この「広域延長給付」と「全国延長給付」が実施されれば、個別延長給付と合わせて「60日+90日+90日=240日」と失業保険が延長されます。

 

このように、失業保険の受給期間は延ばせることがあります。

もし対象者なら失業保険を延長できるので、「こういう制度がある」ということは頭に入れておきましょう。

失業保険については↓こちらでまとめてあるので参考にしてください。

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うまく活用して、生活の足しにしましょうね。

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